| 9月度実業団情報その1 | ||||||||
| 実業団選手権ロ−ド゙レース大会 | ||||||||
| 西日本地区新サーキットで開催 | ||||||||
| 第38回経済産業大臣旗全日本実業団対抗サイクルロードレース大会は、9月5日(日)兵庫県播磨中央公園特設コースで行われた。 | ||||||||
| 公園の中央部を通る道路に約5Kmのサイクリングの新設工事が春先より実施され8月末完成。全長」7.8Kmのサーキットコースとして | ||||||||
| 西日本地区に登場した。実業団選手権の開催は正にオリンピックの年にふさわしく歴史の1頁を飾る開催になった。 | ||||||||
| 前日より18号台風の沖縄接近のニュースがマスコミで大きく報じられ大会参加者全員天候を心配していた。むしろ新コースの状況より | ||||||||
| 話題として賑わっていた。 | ||||||||
| 大会当日会場はどんより雲が厚く今にも降り出しそうな天気でいつ雨がきても不思議でない状況であった。大会スケジュールは、8:30 | ||||||||
| スタートのBR−2、11:30 BR−1 14:30 BR−3、女子の順でそれぞれ10周78Km 117Km 55Kmとされていた。 | ||||||||
| エントリーはBR−2 89名 BR−1 111名 BR−3184名 女子21名の計405名を数えていた。BR−1出走者は105名でヨーロッパ | ||||||||
| 遠征中のブリヂストン・アンカーの1軍を除いて国内トップクラスの選手全員が参加していた。 | ||||||||
| 2週間前開幕の五輪に代表となり参加していた鈴木真理(シマノ) 飯島誠(ラバネロ)選手も出走しており大会に華を添えていた。 | ||||||||
| 加えてこのレース終了時点のチームランキングで10月開催のJAPAN Cupへの実業団推薦チームが決定されるためTT−3登録チーム | ||||||||
| 以外の実業団上位はポイント獲得のため着順上位の選手を送り込まねばならず経済産業大臣旗獲得の目標とともに熱の入ったレース | ||||||||
| が期待されていた。 | ||||||||
| ■スタート前 | ||||||||
| 8時30分の開会式。最初のスタートBR−2であるため大臣旗の返還は前年優勝のシマノレーシング板東監督より、続いて個人優勝 | ||||||||
| の理事長杯が坂口博(愛三工業)より返還された。地元挨拶として兵庫県自転車競技連盟会長理事長および開催地滝野町助役より | ||||||||
| 、歓迎の言葉があり、定刻9時 BR−2がスタートした。 | ||||||||
| 降り出しそうで降らず雲の切れ目はほとんど見られず、このため太陽の直射は避けられ、微風状況であったため選手にとっては幸いで | ||||||||
| あったが、昨夜の大雨の影響でスタート/ゴール地点の芝生広場は気温上昇に伴い水蒸気の発生で蒸し暑い1日であった。 | ||||||||
| ■BR−1(経済産業大臣旗争奪戦)レース経過 | ||||||||
| 105名による前半戦 U−23の選手がスピードレースを引っ張った | ||||||||
| 前半の5周回は、平均43Km/hの早いレース展開で進められた。1周回目より集団を小さくするためアタックが繰り返し行われた。久し | ||||||||
| ぶり参加のブリヂストン・アンカーの若手がレース意欲的にレースを引っ張っていた。浅田監督の指示と思われる。 | ||||||||
| 途中でスタミナ切れでリタイヤする事態になっても力を付けていくためには必要でこれなくしては次代を背負うライダーの輩出は望めない。 | ||||||||
| ヨーロッパでのレースを日本に持ち込む努力をしている走りには敬意を表したい。 | ||||||||
| 団体、個人の2冠を久しぶりに狙っているシマノレーシングは、その戦力からも充分の布陣で調子の良い狩野智也、野寺秀徳(7月の | ||||||||
| 石川大会1,2位)が毎周回集団の好位置をキープして走っていた。これに愛三工業、ミヤタ・スバル、キナンの主力選手がマークしての | ||||||||
| 展開であった。 | ||||||||
| 新装のコースは、”97〜”99年の3年間実業団西地区のクリテリウム大会としてしていた2.5Kmの短い距離に約5Kmの延長とコース | ||||||||
| 幅の拡張でサーキットコースとして申し分のないレイアウトになっている。高低差20mと平坦路のイメージとはほど遠いアップダウンの連続 | ||||||||
| のコースは周回を重ねるごとに力走する選手にとって「じわじわ」と脚に疲労が加わるトリッキーなコースとなっていた。 | ||||||||
| 中盤の展開 レースを支配したシマノ、愛三、ミヤタ、キナンのエース達 | ||||||||
| 中盤の5,6,7周を先頭グループ25名がメイン集団をややリードしていた。若手ライダーNo1の西谷泰治(愛三)能美有志(セオレーシング) | ||||||||
| 綾部勇成(ミヤタ)が周回終了時には先頭で通過していた。25名は7周目後半で50秒のアヘッド、8周回に入る時点では1分30秒まで差を | ||||||||
| 広げていた。追走のメイン集団は縦長の通過で前半レースを引っ張っていた清水裕輔(BSアンカー)中川康二郎(ミヤタ)飯島誠(ラバネロ) | ||||||||
| と続いて懸命に踏み込んでいた。レースは動いた。25名の先行グループの構成は次のとおりで回はまだ浅いがメイン集団が捉えて振り出し | ||||||||
| に戻せるか非常に興味のも立てる展開となった。 | ||||||||
| チーム名 | 選手名 | チーム名 | 選手名 | |||||
| シマノレーシング | 狩野 智也 | 土井 雪広 | 野寺 秀徳 | 今西 尚志 | Z−1NEDALIST | 行成 秀人 | ||
| 愛三工業レーシング | 秋田 謙 | 田中 光輝 | 別府 匠 | 新保 光起 | Teamエチェオンド | 竹内 誠 | ||
| ミヤタ・スバルレーシング | 綾部 勇成 | 真鍋 和幸 | 品川 真観 | セオレーシング | 能美 有志 | |||
| キナンCCD | 柿沼 章 | 橋川 健 | 広瀬 学 | (小川大会BR−2優勝) | ||||
| ブリヂストン・アンカー | 宮崎 景涼 | 井上 和郎 | シマノドリンキング | 松井 久 | ||||
| スミタラバネロ | 米山 一輝 | 飯野 嘉則 | NEX | 長野 耕冶 | ||||
| Team NIPPO | 池本 真也 | YOUCANスペッシャライズ | 田中 泰治 | |||||
| 先行25名は、8周回相手チームの選手の動きを見ての走行でそれほどペースはあがらなかった(この回の周回ラップ11分49秒=39.6Km) | ||||||||
| メイン集団はけん制が入ったためかまた残された主力選手が追うのを諦めたのかペースが大きく落ち込み9周回に入る時点ではでは、この回 | ||||||||
| ラップを取った能美 有志から追っている集団の先頭で頑張っている清水裕輔まで3分近くの水が空いていた。 | ||||||||
| 岡崎和也(NIPPO)三浦恭資(キナン)飯島誠、鈴木真理、西谷泰治等の有力選手は取り残されていた。 | ||||||||
| 9周回目に入り先行グループに変化が起こった。抜け出しを狙う数名の選手がスピードをあげ踏み出した。新規延長したコースに入る手前の | ||||||||
| 鋭角に曲がる地点を6名が10秒程先行。メンバーは野寺秀徳・今西尚志・狩野智也のシマノ勢、続いて真鍋和幸(ミヤタ)、新保光起(愛三) | ||||||||
| 柿沼 章(キナン) しかし19名の選手もこの逃げを見送るわけには行かない。一旦、5Km地点で吸収するが、アタックが連続的になり9周目 | ||||||||
| 通過時には2Km手前で脱落した長野耕冶(NEX) 田中光輝(愛三)が先頭より1分遅れていた。 | ||||||||
| メイン集団は更に2分のビハインド。西谷泰治、山本雅道、阿部良之、広瀬敏(NIPPO)が集団の前で追っていたが残り周回から厳しい状況と | ||||||||
| 思われた。 | ||||||||
| 場内放送席では実況担当の実業団おなじみの飯島美和さんと解説に初登場の江原政光さん(株式会社シマノ勤務 ”92年バルセロナ五輪 | ||||||||
| 代表・実業団大会ではトラック中長距離・ロードで活躍した方)がレースの推移のやり取りに熱が入っていた。集団の動き、チーム間の駆け引き | ||||||||
| 等数字を挙げての説明は実際走った経験から説得力があり観戦中のサポーター、役員の耳を傾けさせていた。 | ||||||||
| 勝負を決めた10周回 | ||||||||
| 9周回のラップは時速42Kmにアップされた。23名になった先頭集団は、Uの字になっている公園内のコーステニスコート手前あたりから | ||||||||
| 愛三、シマノ、ミヤタの3名が集団を小さくするための動きとして抜け出しにかかった。これに反応しエチェオンド、愛三、シマノ、キナンのジャー | ||||||||
| ジの選手がダッシュした。新コースの道路の約4Kmでの23名の先陣争いのバトルは本レースの最大の山場であった。先行する数名に遅れ | ||||||||
| まいとして懸命に追い上げる者、既に10回のアップダウンの繰り返しのコースで力を使い切っているためか思うように踏めない者、実力の差が | ||||||||
| はっきりとした展開になった。激しい攻防の結果、10周回目終了2Kmでは11名が遅れた。 | ||||||||
| 更に1Kmでは、それまで頑張っていた竹内誠(エチェオンド) 宮崎景涼(BS)が離れた。11周回目の後半戦の突入は9名の先頭グループ | ||||||||
| で後続を40秒アヘッドしての通過であった。 | ||||||||
| 三つ巴(シマノ、愛三、キナン)の激闘!後半戦余裕の先行9名 | ||||||||
| 後半戦となる11周回目先行の9名は、シマノの狩野智也、野寺秀徳、今西尚志、土井雪広、愛三は、新保光起、秋田 謙、キナンでは橋川 | ||||||||
| 健、柿沼 章そしてミヤタは、真鍋和幸であった。 | ||||||||
| ラップタイムが12分台になったが、追っているメイン集団との差は縮まらず。40秒で11、12周目と変化なし。前団に優勝候補のチームが勢 | ||||||||
| 揃いしているため追っている集団を引っ張っているメンバーはラバネロ、YOUCAN、ブリヂストンの若手である。見ていても決して追いつけない | ||||||||
| 距離でない。しかし大集団のコントロールで先行集団は心配なくゴールへのチーム間の作戦に没頭できる走行であった。 | ||||||||
| 先行の選手群の走りは余裕があるというのかシマノ4人が前に出ると他チームの5人がその後での走行。しばらくして真鍋選手はじめ新保、 | ||||||||
| 柿沼選手が前に出るとシマノは4人後方で並んでの周回状況を続けていた。 | ||||||||
| 残り3周回の13周目は11分台にペースを戻したためメイン集団とは1分に差が広がっていた。4名のシマノには本年より実業団参加、高校、 | ||||||||
| 大学でロードの優勝を経験している土井雪広がアシストとしてアタックした。しかしこのアタックはまもなく吸収された。2団アタックでシマノ、狩野、 | ||||||||
| 、野寺の出番かと思ったが愛三、キナン、ミヤタのベテラン勢に通用せず振り出しに戻った。 | ||||||||
| 14周目の中程で今度は柿沼章がアタックした。前半より好走している同僚、橋川健へのサポートか、しかし4名いるシマノの厚い壁は破れない。 | ||||||||
| 15周回最後の1周に入る時は愛三の秋田謙を先頭に最後の飛び出しアシストを狙う土井雪広、続いて今西、野寺の順であった。単騎ミヤタの | ||||||||
| 真鍋は最後方に位置し集団の動きを見極めていた。 | ||||||||
| 各選手仕掛けどころを探しつつの7、8Kmとなった。飛び出しがなく、いや出たくても出られないメンバー構成であったと思われる。 | ||||||||
| 最終回での9名の思惑を想像して見たい(筆者の独断として断っておく) | ||||||||
| シマノ指令塔、今西尚志は昨年、2位の無念をはらし社会人ライダーとしての10数年間の最後の栄冠を胸に秘めての野寺マークではなかっ | ||||||||
| たか。実業団直前の大会を2連勝している狩野智也はどのような動きになるのか、今西、野寺のアシストか、調子が良いのであるいは最後 | ||||||||
| の自力飛び出しで3連勝を狙うのか。野寺秀徳、本年に入り完全に復調した走りであり実業団選手権2勝目を目指してのはしりをするのか。 | ||||||||
| 土井雪広は今回もアシストであろう。強力な土井の存在はシマノ3名が有利の展開であることは誰が見てもわかる。 | ||||||||
| 愛三工業として経済産業大臣旗の獲得は創部以来の宿願であり、昨年、坂口が個人優勝したが団体はシマノに及ばず今年こそはと望んだが | ||||||||
| 先行集団に2名ではこの時点断念せねばならない。よって秋田謙のサポーとで2度目の優勝に新保光起がどのようにシマノ勢を捌くか。 | ||||||||
| またスプリント力のある秋田がゴール勝負に持ち込まれる展開になったとき発揮できるか。シマノを破れる1番手として期待がかかった。 | ||||||||
| ミヤタ・スバルのベテラン真鍋和幸が1人このレースに残った。過去の実業団選手権獲得している選手で3度目の栄冠がなるか。 | ||||||||
| 単騎でマークされない立場では、1発飛び出しも期待できる。ゴールスプリントに持ち込まれないよう仕掛けどころのタイミングがポイント。 | ||||||||
| キナン・CCDが2名、いずれも10数年の国内主要レースで上位入賞の実績のある選手。柿沼章の近況は充実しており、ヨーロパでの走りに | ||||||||
| 多くの経験を持つ橋川健の引き出しで実業団の歴史の1頁を残せるか。(実業団選手権2位の実績あり) | ||||||||
| 14周目もラップがタイム落ち込んだため大集団との差は1分になっていたが、まずこの差は集団が44Km近いペースでの追い上げにならな | ||||||||
| い限り40Km程のラップで走行すれば問題ない。抜け出しがなくあまりペースが落ちると最後の大集団スプリントも考えられるがいずれのチー | ||||||||
| ムもアシストに回る選手が見られるためまずないであろと思われていた。 | ||||||||
| 各チーム抜け出しができないまま1Km手前に差し掛かりやはり若手でアシストに徹していた土井が先行した。シマノの列車でロングスプリント | ||||||||
| の火蓋は切られた。シマノ勢の後には真鍋、柿沼、新保が続き500mで一気に今西が飛び出した。500mの距離はゴール手前200m近く | ||||||||
| 下りであり逃げ切りを狙っての走行か、或は今回のシマノのエースは狩野、野寺のいずれかになっていたための発進であったか、定かでない | ||||||||
| やや上りのゴールは、野寺秀徳は真鍋和幸を従え。2、5/10秒差で駆け抜けた。3位には途中で脚に1時異常があったため追い込めなかった | ||||||||
| のであろう、新保光起、以下終始レースを引っ張った柿沼章、そしてまたも上位入賞にとどまった今西尚志と続いた。 | ||||||||
| (最後に) | ||||||||
| 今年の実業団コース 要項発表時の高低差20mは各選手にとって平坦なクリテリウムのレイアウトを予想していたようであった。 | ||||||||
| しかし実際走行してみるとアップダウンの連続で選手にとっては厳しいコースであったとのコメントがあった。確かに解説の江原さんが行ってい | ||||||||
| たように20mでも15回走れば300m上る計算になるので疲労が脚にたまるのであろう。BR-2,3の競走では距離を伸ばせば実力養成に役立つ | ||||||||
| コースであったようである。 | ||||||||
| 運営側から見ると国内最強のメンバーが参加している実業団選手権大会では距離を伸ばさないと物足りない面があったと思われる。 | ||||||||
| 終わってみれば優勝戦線に残った選手で、U−25以下の選手は1名。50位まで見ても次のの通りである。 | ||||||||
| この年齢の選手で現在の実業団トップクラスと優勝を分け合えるレースをしてくれることが日本のロードレース界発展につながることであり若手 | ||||||||
| 選手の一層の努力をお願いする。実車連としては、事業の充実、公道コ−スの提供に全力を挙げて運営に努力しています。 | ||||||||
| 順位 | 所属 | 選手名 | 年齢 | |||||
| 15 | ブリヂストン・アンカー | 井上 和郎 | 23 | |||||
| 26 | ブリヂストン・アンカー | 清水 裕輔 | 23 | |||||
| 53 | ブリヂストン・アンカー | 宮崎 景涼 | 24 | |||||
| 16 | セオレーシング | 能美 有志 | 21 | |||||
| 17 | スミタラバネロ | 飯野 嘉則 | 21 | |||||
| 24 | ミヤタ・スバルレーシング | 綾部 勇成 | 24 | |||||
| 45 | ミヤタ・スバルレーシング | 石田 哲也 | 23 | |||||
| 31 | チームミヤタ | 内山 靖樹 | 23 | |||||
| 35 | チェブロ・ラピスタ | 向川 尚樹 | 24 | |||||
| 37 | 愛三工業レーシング | 西谷 泰治 | 23 | |||||
| 41 | デルタ | 中村 誠 | 21 | |||||
| 48 | BIKESHOP SPACE | 遠藤 積穂 | 23 | (リザルト実業団HP掲載:参照) 文責:南 | ||||
| 51 | BIKESHOP SPACE | 金井 慎次 | 24 | |||||